事務用品メーカーB社様 『Excel中心のPSI調整業務から脱却し、専用システム構築へ 業務の統廃合・簡素化・統一化で無駄を省き、調整状況の見える化を実現』

導入事例

有名事務用品メーカーB社様の需給調整業務を、Excelからシステム化した導入事例です。
“需要予測は当たらない”ことが前提。対応を迅速に実施することが肝である

      

ご導入前の課題

  • 在庫過大傾向が続き、社内で警鐘が鳴らされる中、欠品発生が過去5~6年で最多となる年があり、在庫適正化が急務でした。
  • EXCEL表でPSIを管理していたため担当者ごと独自の方法に陥りやすく、結果的に部門内の情報共有を阻害し、手作業によるミスも発生していました。
  • 需要予測精度を上げることが目的のシステムではなく、予実の差に迅速対応出来る「需給調整」を中心軸に据えたシステム探していました。

対策と導入効果

  • まずは業務内容やツールの現状診断を実施した上で業務の廃止・統合・簡素化を図り、重要な業務機能だけに絞ってシステム化を図りました。
  • システム化により入力・作表の負担を激減させ、本来の業務である需給調整に時間が取れるようになりました。
  • 在庫滞留や欠品への事後対応が減少し、未然に気付き対応が取れるようになりました。


“需要予測は当たらない”ことが前提
対応を迅速に実施することが肝である

「プロジェクト推進チームの総意として、需要予測はどんなに高価なソフトを導入しても “基本、予測は狂うもの”と考えており、需要予測から実需がズレたり、製品入庫が計画よりも遅れた場合の対応を迅速に実施することが肝である、という認識がありました。そこで実は需要予測はExcelのまま継続し、その後の需給調整に絞ってシステム化を図りました。特に事務用品は、キャンペーンなど企画起点の需要だけでなく、“イベントのノベルティーで採用される”など顧客起点の単発大口注文が入ることが多々あり、予測は人間系でせざるを得ません。こうした中で需給の適正化を図るには、常にPSIを監視し、いかに迅速に対応するかが重要になります。

――システム化によって特に改善された点はどこですか?

「担当者別にExcel表を使っていた時と比べて、相互にPSI調整状況が見られるので、担当者同士が相談も出来る。将来の品薄や在庫超過に素早く対応しようという意識が高まりましたね。管理者側も担当者の調整状況を把握しやすくなり、指導の必要性がすぐにわかります。また、全員が同一の業務方法で仕事出来るようになったので、新任担当者への業務の引継ぎも非常に楽になりました。」

PSIシステムの運用、成功のポイントとは

――需給調整の実務において、特に役立つ機能を教えて下さい。

大口の受注予定などは「必要になるギリギリの日に入荷するように指示する」といった小まめな対応で在庫を長期間抱え過ぎないことが重要です。今回導入したシステムは、こうした統計計算だけで測れない単発の需要の取込みにも標準対応していたので、非常に役に立っています。他には、弊社の場合、製品によって生産依頼を出す曜日が異なります。その曜日ごとに計算表示する製品が変わるように設定できる機能(ページ下の解説参照)があり、実務上大変助かっています。」

――PSIシステム化成功のポイントはどのような点とお考えですか?

「業務方法の変革は常に行われる可能性があります。生産指示のサイクルタイムを3ヶ月から2か月に短縮する、といったケースです。PSIのシステム化にあたり、業務方法の変革を行いづらくしては本末転倒ですので、こうした運用の変更に柔軟であることは絶対条件ではないでしょうか。
導入したPSIシステムではインターフェイスが開示されており、柔軟な取込み様式があることから、対応が非常に容易だったことを評価しています。」

事例のポイント

  • 出荷予測はシステム機能を利用せずExcelからアップロード
    生産依頼の作成、在庫バランス調整に絞ってシステム化「必要最低限しか動かさない物流」を実現
  • 標準のパッケージに必要な機能が揃っていたため、カスタマイズは最小限に抑えて活用
  • 未来の予定在庫推移を表示し、在庫不足や過剰化の可能性がある製品をアラート表示
  • 入荷予定の前倒し・分納などをシミュレーションし、調整指示を作成


【商品分類の多次元設定】
複数の商品分類をユーザーが自由に追加できる機能。
一つの商品が複数の分類にまたがって所属出来る。
業務の目的や場面別に活用する、地味ながら重要な機能のひとつ。

導入ソリューション

φ-Buddy 生産需要量計算・需給バランス
※ 在庫補充/需給調整(PSI)は現在φ-Pilot Seriesに集約されました。

>>φ-Pilot製品一覧はこちら