アパレル製品・資材発注モデル
製品・資材発注のシステム化による、スピードアップ・発注情報の可視化
毎年のトレンドに合わせ、シーズン毎の新製品が数多く生み出されるアパレル業界
製品・資材の取り扱い品目が多岐にわたり、管理が煩雑化します。
当社では以下のような課題に対して作業効率アップ・発注情報の可視化をご提案します。
アパレルメーカーを取り巻く環境
近年のアパレル業界では、国内マーケットが伸び悩む中、海外での業績を拡大している一部の大企業を除きますと、大半のメーカー様を取り巻いている環境は、依然厳しい状態が続いています。
こうした中で利益を上げているアパレルメーカー様は、その製品力もさることながら、旧態依然とした業務のやり方を見直し、資材在庫の削減、工場との情報共有、納品リードタイム短縮、即時納期回答による顧客へのサービス向上など、様々な取り組みをされています。
資材発注がシステム化しにくい理由
一般的な組立品メーカーの場合、資材の管理は工場サイドで行われることが多いでしょう。製品の生産量が決定すると、生産計画に従って、部品の所要量が計算され、資材在庫と照合の上、必要量を補充することになります。常時使用する資材は、生産計画に関わらずある程度自動的に、常に一定レベルの在庫が保持できるようにコントロールして行きます。
こうした組立品メーカーでは、資材発注業務は工場における生産管理システムの一部分として、BOM展開機能を用いている場合が多いでしょう。1製品に対する部品の種類は非常に多いかもしれませんが、古くからシステム化の対象とされてきた領域です。
一方、アパレルメーカーの場合は、システム化を阻む課題は主に3つあります。
1)外部委託工場に資材を“提供”
全製品を自社工場のみで生産される、という企業様もありますが、国内やアジアなど海外の工場に生産を委託し、ファブレス型の経営をされている企業様も数多く存在します。この場合、資材の管理は委託先工場で行いますが、主要な資材は、品質の担保のため、自社(委託元)責任で調達するケースが多いものです。委託元側では、資材の所要量を計算し、資材の調達リードタイムを考慮して発注をかける、という作業を行わなければなりません。単に発注をかけるだけでなく、発注残(入荷予定)を管理し、工場に残っている資材在庫量も考慮する必要があります。
この時、製造設備の無い委託元には、当然ながら生産管理システムはありませんので、BOMシステムの機能に替わる何か ――往々にしてExcelになりますが―― によって、これらの業務を行わざるを得ない、という状況が発生します。
2)製品寿命が短い
ファストファッションの台頭に伴い、目まぐるしく変わるトレンドに合わせ、シーズン途中でも次々と新製品が生み出されて行きます。
製品が変わると資材も一新されるため、資材マスタ(BOM)もまるごとメンテナンスしなければなりません。
もしも資材発注専用のシステム構築を検討したとしても、マスタメンテナンスの負荷に対して、システム化メリットが低ければ、結局のところ「Excel管理で我慢しよう」という結果になりがちです。
3)布地は「不定貫」管理が必要
更に、アパレル業界の資材である「布地」の在庫管理は、システムとしてはさほど単純ではありません。いわゆる「不定貫」といって、在庫数量を1個2個‥とカウントすることが出来ず、断裁を行う際の型紙の置き方によって残量が変わってしまったり、残量が数cmだったらもう在庫としては使用できない、という事態が起こるからです。
勿論、不定貫管理をシステム化する手法はあるのですが、外部工場に製品製造を委託している企業が、資材発注業務だけのために一からシステムを構築する、という判断はなかなか取りにくいものです。
アパレル向け資材発注モデルのポイント
Conductorでは、以下のような機能によりアパレル製品・資材の発注在庫管理を実現します。
- 製品別資材構成表をお使いのExcelからアップロードしシステムに登録できます。
使い慣れたExcelを使用、メンテナンスが簡単です。 - 製品発注数を投入することで、必要な資材の発注量を自動計算します。
・資材所要量を自動展開、複数の製品から共通資材は合算します。
・ロス率/発注ロットを考慮します。
・資材の想定入荷予定日を自動計算します。 - 発注必要書類をExcel形式で出力。色別、サイズ別といったマトリクス形式の発注書も出力可能です。
- 資材発注履歴から、紐づく製品の状況を参照可能
資材の入荷予定が変わった場合など、“どの製品の資材発注残なのか”とった特定が行えます。
主な機能
1.製品発注登録:製品の発注数を登録(資材展開にも利用)
- 今回資材を発注する製品のSKU別発注量を登録します
- 登録した製品発注量に従って、内部で必要資材に展開し、資材の所要量を計算します。
- 基幹システムの製品発注データを直接取り込むことも可能です。
2.資材発注確認:資材の発注量算出・確認(調整)
- 登録された製品発注について、資材別所要量に自動展開します。
- 共通資材は合算し、資材別所要量にまとめます。
- 資材のロス率を考慮し、発注ロット換算して資材発注量を算出します。
- 想定入荷日は、発注入荷リードタイムと入荷カレンダーから算出します。
- 資材発注量は手動調整も可能です。
3.資材発注確定:資材の発注データを確定。
- 資材発注量を確定し、資材発注データを生成します。
- 資材発注書をExcelフォーマットで出力します。
発注書のレイアウトは自由に調整が可能です。 - 発注書の自動メール送信します。
4.資材発注管理:資材の発注状況・発注残をモニタリング
- 資材の発注残を管理します。
- 製品から、関連する資材の発注状況を参照することもできます。
- 発注書の再印刷も行えます。
5.マスタ登録:資材に関するマスタ情報を登録します。
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- Excel形式で作成したマスタファイルを取り込みます。
- Excel形式で作成したマスタファイルを取り込みます。
必要なマスタと主な登録項目
・製品マスタ:品番、色、サイズ、発注担当者
・資材マスタ:資材品番、発注リードタイム、発注ロット
・製品別資材構成:製品・資材構成数、使用ロス率
・発注先情報:住所、電話番号、ファックス番号、メールアドレス
・納入地情報:住所、電話番号、ファックス番号、メールアドレス
Conductorを利用した機能拡張イメージ
ConductorにはSCM販売物流コントロールに関わる様々な機能が用意されています。
■資材在庫管理、共通資材の自動補充発注
■製品在庫管理、受注オーダーに基づく製品在庫手配(引当て・出荷指示・欠品対応)
といった拡張ご提案が可能です。