サプライチェーン上の“人間系業務”とは

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一般に、サプライチェーンに関わる販売、手配、調達、物流などの業務は、効率化が進んでいそうな領域と思われているのではないでしょうか。例えばAmazon社では、注文後わずか1時間で商品が自宅に届くという、驚異的なスピードの会員向けサービスが行われています。けれども実際には、多くの企業で(特にBtoBの世界では)驚くほど多くの非定型な“人間系業務”が残っています。

フルフィルメントにおける人間系業務

ある企業が注文を受け、商品を出荷納品する場面を想像して下さい。注文に対して十分な在庫があれば、在庫を引当てし、出荷納品の指示をすれば業務は完了、システムでコントロールが可能です。
しかし、もしも在庫が足りなかった時にはどうするでしょう。緊急に発注したり、場合によっては工場や調達先からの直送納品を手配します。納期を一部ずらして分納したり、代替品を提案するケースもあるかもしれません。納品可能なあらゆる手段を検討、交渉して、顧客の希望を叶える、ご担当者の全ての業務がフルフィルメント業務なのです。

オーダーマネジメントで自動化が可能に

しかし、考えてみれば、これら一連の人間系業務も、合理的なルール化と高度なネットワーク化によって、ほぼ自動的な処理が実現できるのです。完全に自動化できないまでも、ご担当者に状況を可視化し、選択肢を提示することで、最適な判断・指示がスピーディに行われるようになります。
オーダーフルフィルメントに関する基本的な要素は、下記の5点です。

  • 顧客
  • 在庫ポイント
  • サプライヤ(工場または調達先)」のロケーション情報(位置)
  • ロケーション間をつなぐ輸配送スケジュール
  • 各在庫ポイントの未来時間軸の予定在庫情報

実際には、これらの複雑な組み合わせとビジネスとしての合理性から、最適な手配ルートを導き出すよう、チューニングが必要になります。
サプライチェーンの可視化が進んできた現在、単に見えるだけではなく、「オーダーに対して如何に納品するのが最適か?」を自動判断・処理するオーダーマネジメントという分野が、特に欧米のSCM市場で注目を集めており、日本でもこれから浸透していくと思われます。